プロ一年目に不安なし
「不安はないですね。もちろん簡単ではないと思いますし、難しいことはわかっています。下のカテゴリーからの移籍ですから、鳥取では一番下からのスタートになる。でも今年いたカテゴリーが地域リーグだから、プロ1年目だから、そういうことは関係なくポジションを奪って試合に出てチームに貢献したいと思っています。そこに不安だとか、そういうネガティブな感情は持っていないです」
JFLを飛び越しての地域リーグからJリーグへのステップアップといえば、児玉潤や長倉幹樹といった名前が思い浮かぶが、そうした数少ない先行事例が木内の背中を押していた。
「前例があることで、そういう可能性もあるんだと自分もポジティブに考えることができます。最終的にはJ1、という風に自分もなれたらいいですけど、まずは鳥取で試合に出てプレーでチームに貢献して、1年半後にはJ2に上がりたい。そのために全力を注ごうと思っています」
プロの世界に飛び込み、味わうであろう苦しみを予見しながらも前向きな気持ちでいられるのは、それだけ大学と社会人の5年間で人間としての幅を拡げたからでもある。
「社会人としてビジネスを学び、サッカーと仕事を両立する、その限られた時間でどうやって自分をより良くしていくかを考え抜くことができてよかったと思います。企業なりフットボールクラブがどういう構造で動いているかということも、事業的な観点から理解できましたし、それは選手をやっているだけではわからなかったことでした」
世の中、あるいはサッカー界がどう成り立っているかを把握していれば、俯瞰した視点から己のキャリアを見て冷静に自らの立ち位置を把握し、焦らずにステップアップすることもできるだろう。まさに木内はエリース在籍の一年間で、実際のプレーにおいても、前提となるマインドの点においても、Jクラブに入るための準備を終えていた。
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「もう若くない」24歳のJデビュー