福田監督「選手の成長と共に勝ちたい」一問一答
写真:選手たちに語りかける福田監督。
東京都国体選抜(成年)の初回の練習を終えて福田監督は「関東予選突破と本大会ベスト4」を目標に掲げ、それ以外にも「国体に来ることで選手たちは成長を実感し、満足感を得られるような場にしたい」などと抱負を語った。主な一問一答は以下の通り。
── 初回の練習を終えてどんな感想か。
「いいトレーニングになったと思う。それこそベテランと言っては申し訳ないが、彼らが高いモチベーションで来てくれることによって、若い選手たちもやらないわけにはいかなくなる。こんなに長く社会人サッカーに執着してやってきた選手たちには何かがあるし、それを若い選手たちに感じてほしい」
── 今日は選手のどんなところを確認したのか。
「ひとつは若い選手たちが多かったが、彼らがこういった選抜チームに入って、誰とどういったコミュニケーションを取れるか。黙って借りてきた猫のようにサッカーだけをやって、うまさだけで評価されるわけではないということ。いかにこの短期決戦の中で、関係性の強度を高められるか。技術レベルはもうみんなわかっているので、そういった関係性、コミュニケーションの部分をどれだけ作れるかを見た。
もうひとつは、自陣に向かってスプリントできる選手かどうか。ボールを失って悔しがるのではなく、すぐに切り替えて2、3メートルのダッシュができるかどうか。そこがボールを奪い返したあとの距離感の良さにもつながるし、最後の勝負を分ける部分にもなる。僕が監督時代に徹底させていたことが癖としてついているか、そのあたりを見たが、残念ながら東京Uの選手にもついていなかったりもした。もちろんここから回数を重ねるごとに徹底させていくし、今日来た選手は僕らがバイネームした選手たちなので、このメンバーでコアな部分を作っていけるかの見極めを確認した」
── 改めて今日はどんな選手を呼んだのか。
「東京ユナイテッドとエリースのブレイクスルーが出来ていない若手を中心に選び、あとは長く社会人サッカーで活躍し、リスペクトに値するベテラン社会人フットボーラーを数名を呼んだ。ここにあと数人肉付けして、若手とベテランの融合を目指したい」
── そのメンバーでどういったチームを作り、目標を掲げるのか。
「ベテランにはサッカー人生の集大成として若い選手たちに何かを伝える場をつくってあげたい。逆に若い選手たちは気付きを得て、彼らもまた長くサッカーをやっていくんだという思いを持たせたい。それが内面的な部分で求めているところ。あとはチームとして、お互いに共感し合えるものがないと結束はされないと思うので、共感ポイントを作り、鉄の結束をこの短時間で作り上げ、ハードワークをして、泥くさく勝つチームを作りたい。本戦にはまず行きたいし、本戦でもベスト4以上を目指したい。あとは国体のチームに来ると成長できる場なんだということを知ってほしいし、選手たちが満足感を得られるような場にしたい」
── どういったサッカーを目指すのか。
「基本的には僕のサッカーと、遼(山口ヘッドコーチ)のサッカーの融合になると思う。僕らはお互いをよく知る関係だし、僕は縦に速いサッカーで固い守備から一気にゴールへ向かう。遼の場合は、ボールをじっくり動かしながら相手のスキを見つけて突く。ある意味対極にあるが、短期決戦だし、35分ハーフだし、選手によってスタイルも変わってくる。僕と遼のサッカーの中間、そこに落とし込んでいくことになると思う。単純に縦に速ければいいわけでもないし、ボールを握るところでは握る。そのあたり、うまくゲームをコントロールできる人間をあと何人かは集めたいと思っている」
── 他県がどういったメンバー構成で出てくるかはわからないが自信は。
「勝つことだけを考えたら、単独チームで出るとか、本当にいい選手を各チームから無理してでも出してもらえばいい。でも、実際には難しいし、このメンバーで勝つことを諦めてるつもりも全くない。選手の成長と共に勝つことにチャレンジしたいし、成長を実感しながら編成されているチームは強いと思うので、うまくその辺の力が融合されれば、結果は残せると思う」
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