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「J輩出を好循環に 選ばれるクラブに」エリース豊島・平井COO 一問一答

木内達也をJ3のガイナーレ鳥取に送り出したエリース豊島FCは現在どのような立ち位置にあるクラブであり、そしてフィールドとしている関東サッカーリーグ1部をどう分析しているのか。平井聡COOに訊ねた。一問一答は以下の通り。
※インタビューは2025年12月に実施(聞き手は後藤勝)

変貌する地域リーグ クラブ価値が問われる

── 現在の関東サッカーリーグ1部をどのようなカテゴリーだと考えているか。

「我々は現在『エリース豊島FC』という呼称で活動しているが、改称以前からの長い歴史のなかで、関東サッカーリーグに長く在籍している。その立場であらためて思うのは、リーグ全体のレベルが非常に上がっているということ。私は選手を13年、フロントを5年やっているが、この15年弱の変遷において、関東サッカーリーグを見渡すとアマチュアリズムを標榜するクラブからプロフェッショナルなクラブへと移行するところが非常に多く、レベル自体も上がっている。特に関東1部は地域リーグのなかでもトップクラスといえる高いレベルにあり、ここで優勝出来るチームは当然JFLにおいても闘えるレベルの戦力なり基盤というものを備えている。言い換えると、そのくらいの体制をしっかりつくらないと、関東サッカーリーグでは戦い抜いていけない。それはあらためて実感している」

── 選手獲得競争も激化しているようだが。

「関東という地域にあることから、経済規模がしっかりしているクラブが非常に増えてきた。あえてJFLやJ3を選ぶことをせずに、サッカー給をしっかりいただきながら関東リーグのチームでやっていく選手は、非常に増えてきたと思っている。我々も含めてだが、選手にかける強化費を増やすクラブが増えてきている。Jへのステップアップ、生活をしっかり維持してサッカーをやっていくということにおいて、この関東サッカーリーグは、選択肢を含めて成熟したリーグになってきている」

── その関東1部の選手層の厚みは、上位カテゴリーに自チームの選手を引き抜かれたとしても、また新たに入ってきて、戦力ダウンにならないところまで来ているのだろうか?

「それについてはいろいろな側面からお話したい。ひとつには関東サッカーリーグというリーグのヒエラルキー。レベルが上がっているとはいえ、J1から数えると『J5』に相当するので、その選手がどういうキャリアを描くかとなった時に、ステップアップを前提としたリーグになってくると思う。Jから数えていった時に我々がどういう立ち位置になるかというと、関東サッカーリーグというレベルの高いリーグにいて、どれだけ切磋琢磨させて上のカテゴリーに選手を送っていくかによって、エリース豊島FCというチームの価値は非常に上がっていくのではないかと思っている」

── 今回、木内選手がそのひとりになる。

「今回、取材していただいた木内は明治大学で無敗で優勝した(※2024年の関東大学サッカーリーグ1部、15勝7分0敗)チームの選手。ほとんどの試合に出ているボランチの選手だが、タイミングの問題でJの枠からは漏れてしまった。そういうクラスの選手に再チャレンジということで我々のクラブに入ってもらい、チームでしっかりとプレータイムを確保して、Keep in touchでJのスカウトに観ていただき、オファーが来て確定させたというところ。彼のほかにも、Jリーグのチームに練習参加する選手を4人ほど輩出している。こうした取り組みが、これからの編成においてエリースに来てほしい選手にお話をする上では、それがひとつの大きな価値になっていく。体育会のトップレベルでやっている選手、J3やJFLでやっている選手も、関東サッカーリーグというカテゴリーではやってみないとわからない。この関東サッカーリーグ1部のハイインテンシティのなかで、初動でいきなり活躍出来る選手がいるかというと、我々の選手でも適応に時間がかかるくらい、レベルが高いところがある。それは、知っている人は知っているが、なかなかその部分を体感したりしっかり伝えないとわからないこと。その点では、木内の移籍はひとつの実績であり、我々としては大きな価値観を示すもの。木内がガイナーレ鳥取に行くとなると戦力的には痛いが、その先に、後続の選手を獲得していくに際しては非常にポジティブなこと。個人昇格で上をめざそうという選手にはどんどんチャレンジしてほしいと思っている」

「それと、これは群雄割拠が激しくなっているという話だが、関東サッカーリーグからJFLに上がろうとする時には、関東サッカーリーグに優勝しただけでは上がれない。全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)に勝たなければいけない。この地域CLに行く時と行かない時があり、行く時には見境無く金をかける、ということも必要なアクションになってきている。同カテゴリーの選手を獲得する動きはシーズン中もかなり活発。単純に同カテゴリーの有力選手を引っ張ると、相手の戦力が下がって自分たちの戦力が上がる。地域CLがあってここ(戦力補強)にかけていくチームが非常に多い分、そういう選手の流動性が出てきている。それによって何が生じるかと言うと、関東以外の地域のクラブよりも経済規模が上がっていく。我々をチョイスしていただけるような価値はつくっていかなければならない」

「エリースで整えたJへの備え」木内達也、J3鳥取に完全移籍(コラム)

挑戦の場提供 チームとして結果も追求

── 現在の体制では、周囲の様々な期待を背負うことになっていると思うが。

「地域の期待、スポンサーの期待。Jリーグのカテゴリーのチームと比べてファシリティも少ないなかで、未来を見据えて支援していただいている。我々も一定の適切な規模感でスポンサー企業様も巻き込みながら、豊島区というホームタウンで、しっかりと勝っていくだけではない価値を提供していく。そういうことをやっていくのは、簡単ではなく難しいことだと思っている。エリースは従来、長い歴史のなかで、アマチュアリズムを採り、活動としては土日を中心にやっていたところから、2020年、本格的にJリーグをめざしてクラブの体制を変えていくことになった。スポンサー企業様を受け入れ、経済基盤をつくってフロント、選手に投資をしていくということをやり始めた。ただ、根幹においてのサッカーへの向き合い方は、大きくは変わっていない。エリースがつくってきた、サッカーを生涯スポーツとして捉え、年齢が上がった時にもサッカーが出来る枠組みをつくっていく、サッカーを通じて人生を豊かにしていくというところは、大きくは変わっていない」

「ただ、我々がよりプロフェッショナリズムでやっているなかで、選手にはプロとしての立ち居振る舞いが求められるということはある。今年は大卒の選手を多く引き受けたシーズンだったが、社会人一年目で、社会人としての立ち居振る舞いと、フットボーラーとしての立ち居振る舞い、彼らを育成して成長させることによって、Jに輩出する選手を生み出したり、セカンドキャリアにつなげたり、それは地域リーグ、社会人リーグにとって切り離せない重要なテーマだと考えている。なぜなら、全員がプロというわけではないから。我々も働きながらサッカーをするということを前提にしているなかでは、ここがかなり重要なポイント。従来、エリースが積み上げてきた社会人サッカーとしてのアイデンティティみたいなものは、ちょっと形は違うけれども、踏襲していきたいと考えている」

── 社会人の良さを踏襲しつつプロ化を進め、プロに選手を送り出す体制なのか。

「我々の基本スタンスは、Jリーグをめざすためにこのクラブに所属してやりたいという選手はウェルカムというもの。そこでサッカーのスキルやその他の面で成長したい、チャレンジしたいという選手をどんどん引き受けていきたいと思っている。それに合わせた環境整備は進めていて、豊島区内で生活出来るようにしたり、仕事の面でも豊島区内で受け入れていただける企業様がだいぶ増えてきている。活動の拠点も、以前はジプシーだったところを豊島区、練馬区にある程度集約するフェーズに差し掛かってきた。そういう形でのクラブづくりを推し進め、今年大卒の選手を多く受け入れたなかで、Jに育成した選手を輩出することが出来た、ここは継続していきたい」

── 選手を育てて送り出すことも含め、基礎を構築するには時間がかかる。その意味でも残留出来てよかったのでは。

「正直、苦しいシーズンだった。戦い方も変えたし、うまくいかないことのほうが多かったが、残留しながら成果を挙げられたことはよかった。とはいえ、勝っていくチームをつくるという上では、勝たせられる選手であったり、チームをまとめられるベテランの選手であったりと、編成の部分でもう一段アップグレードしていかないといけない。現在は、今シーズンの課題を鑑みて実際に編成をかけている状況。来年はもっとスタートからいい立ち位置のなかで展開していきたいと思っている」

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