COLUMN
南葛、夢実現へ描く成長プラン 岩本GMに聞く(下)
|後藤勝
写真:今季は風間新監督のもとであらたなスタートを切った南葛SC。
天野春果という男
どうしても風間八宏監督の話題が先行してしまうが、川崎フロンターレを退職した天野春果氏が南葛SCのプロモーション部長に就任したことも特筆するべき出来事だろう。岩本義弘GMは天野部長がやってきたことを、こう言って喜んだ。
「(新スタジアムを含めホームを)熱狂の生まれるスタジアムにするためには、より葛飾を含めた下町にこれからもアプローチしていかなきゃいけない。地域を巻き込んでいくということは、やればやっただけ結果が出ることなので、フロンターレで27年間分の経験値を持っている天野さんをこのタイミングで入れたのはそういうこと。より戦略的に、より効果的にやっていく必要はあるだろうなと思っていて。入ってまだ少しだが、すごく存在感を出してくれているので本当にありがたい」
もともとイベントを仕掛けて熱気を生み出していくことにかけては定評があったが、一緒に働いてみるとあらためて認識するところがあるようだ。
「もともと面識があって、以前から南葛の試合に来てもらったりもしていたが、一緒に働いてみて思うのは、すごくロジカルな人だなと。もう本当にいろいろなアイデアを出しているが、思いつきではない。どういう要素の企画を考えればいいかをちゃんとロジックとして持っている。最初にすごいなと思ったのは、葛飾の町、駅ごとにそれぞれがどういう特性なのかを知りたがったこと。葛飾にどういう企業があって、どういうコラボが出来るのかということも緻密にやっている。ロジックにプラスして実行力があるという、ふつうはどっちかしかなかったりするものだが、稀有なタイプであると思う」
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