エリース中断期間を挟み2連勝 最下位脱出
写真:エリースはVONDSを破り2連勝を飾った。
MATCH REPORT後藤 勝
<関東1部:エリース豊島 1-0 VONDS市原>
エリース豊島FCが8月24日のVONDS市原戦で7月27日の流経大ドラゴンズ戦に続く白星を挙げ、関東サッカーリーグ1部が中断していた1カ月越しの2連勝で勝点を11に伸ばし最下位から脱出した。
前半38分、相手陣1/3で活発な動きを見せたエリースはMF笹沼が左大外に出したパスをDF唐澤が受け、クロスを送る。これを相手守備陣がクリア、その落下点で双方奪い合いとなり、最後に身体を入れて奪ったMF森が自らシュートを流し込み、先制した。後半は1点を追うVONDSにシュート7本を浴びる薄氷の展開だったが、ディフェンダーの身体を張った守りで無失点に抑え、ウノゼロで貴重な今シーズンの3勝目。AGFフィールドに歓喜の雄叫びが響いた。
「細かいパスなどが得意な選手が中盤にいるので、(得点の森)雄大は右サイドの起用だったが、あそこ(中)まで行くことを許容していて、自分たちで距離感を短くして、そこで崩して点を獲ろうと話をしていた。狙い通りのあの形で点が獲れてよかった」
加藤監督は得点を振り返り、こう喜んだ。ゴールキーパーまたはセンターバックから長いボールを蹴り、自陣で保持することによって生じるリスクを回避。セカンドボールを回収する、または回収されたボールを奪うところからパスでボールを動かし、相手陣でチャンスを創出することが出来ていた。
「前半はそれがある程度うまく出来ている部分もあった。でもVONDSさんはすごくいいチームで、後半は本当に苦しかった。先制点を獲れたところが、やっぱり今日の試合の一番大きなターニングポイントだった」
1点ビハインドとなったVONDSがいいボールをボックス内に、それも矢継ぎ早に入れてくるようになると肝を冷やすような場面が多くなる。それでも要所を抑え、不思議と失点しないようなリズムを維持していた。後半13分の相手のセットプレー後、なかなかトップにボールが収まらないとみるや5-3-2を諦め、中盤を増やす形にフォーメーションを変更。「うまく身体を張って最後のところは割らせなかった」(加藤監督)という展開で試合を終わらせた。
上位を相手に守備と長いボール、カウンターを重視しながらも、ゴールシーンのようにクロスから点を獲る形をトレーニングしていたという中断期間の成果は表現出来ていた。それでも指揮官は満足せず、攻撃をブラッシュアップしてより多くのチャンスを創出し、観ている人の心を動かすような、ダイナミックなエネルギーを感じるようなサッカーをしたいという。
その伝でいけば、どのカテゴリーでも高い強度でプレッシャーをかけるクラブが首位争いをしている今年、球際に勝とうとしてVONDSにも負けない試合が出来たということは今後に向けた好材料だ。若い選手がのびのびとプレーし、躍動している姿に成長の芽はある。
「守備でも攻撃でも強度を求めて、ひとつのテーマとして普段のトレーニングからすごく取り組んでいる。中断期間でも明らかに走行距離でこれまでとは違う数字が出ていた」と、加藤監督。負けて後ろ向きになるのではなく、勝って反省しながら改善していくサイクルに入ったことで上げ潮ムードになっていることは間違いない。残留争いに光が差す飛田給での快勝だった。
(後藤勝)
関東サッカーリーグ
