城北、無敗の慶應破る ベテランFWが牽引
写真:前線で競り合う城北の村井(右)と慶應の端山。
東京2部2ブロックのスペリオ城北はホームの北区・赤羽スポーツの森公園競技場で開幕から無敗の慶應BRBを3-1で破った。1-1で迎えた後半にFW村井匠がPKを決め、終盤には途中出場の井上晃雅が加点して突き放した。通算成績は城北が3勝1分け2敗の勝ち点10。初黒星を喫した慶應は5勝1分け1敗となり同16。
ハイライン保ち 敵陣で躍動
開幕6戦無敗しかも無失点。その慶應に前半32分に先制点を許したものの、それ以外はほぼ攻守に完璧な出来で何もさせなかった。まずは後方から大きく蹴って全体を押し上げてハイラインをキープする。その城北の戦術を成立させるために前線で奮闘したのがベテランのFW村井だ。
空中戦で100%競り勝てなくても互角の展開に持ち込める強さがあるから、若い2列目、3列目の後方の選手たちもこぼれ球に勢いよく走り込める。ハイテンポで次々に奪いに行き、奪えばゴールへの距離は遠くない。常にゴールを見据え、慶應をうまくはめこんだ。
守備においても、たいがいハイラインの戦術は背後を突かれて一発、二発はやられるものだが「今日は抜け漏れなく、全員が最後まで集中力と緊張感を保ってできた」とFW村井は胸を張った。前半、先に失点したのはFKの流れからの一発で、決して崩されてのものではなかったから尾を引かず、前半の最後にはロングスローからDF海老根が頭で押し込んでうまく追いついたのも大きかった。
後半も展開は変わらず、焦りやいら立ちが目立つ慶應はファウルが増え、56分過ぎにはエリア内で荒井が倒されてPKを獲得。これを村井が決めて逆転し、77分には途中出場の井上が左サイドの高い位置でボールを奪ってDFと入れ替わり、そのまま逆サイドにミドルを沈めて3点目。試合を終わらせた。
十数年前に東京2部、1部時代のCriacao(現JFL・クリアソン新宿)の点取り屋として暴れたFW村井も今は37歳。空白期間も長く「いろいろなご縁があって城北に誘ってもらい、今年もう一度本気でやろうと思った」というベテランに往時のスピードや一瞬のキレはない。しかし、泥臭くボールにくらいつき、眼光鋭く一発を狙う姿はかつてのまま。
村井は「このチームの個々の能力、組織力、それに練習量と質は間違いなく高い。ようやくここ4戦は3勝1分けと結果も残せてきたし、ここからの2カ月ほどの中断期間は本当に大事になる。自分にとってもこの夏の期間が大事」。開幕2連敗のつまずきはもう取り戻せない。しかし、この日の出来なら今後の浮上は十分に期待できることを予感させた80分だった。
東京都社会人サッカーリーグ2部

