昇格後初戦の三菱UFJは惜敗
写真:後半右サイドを抜け出しシュートを狙う上田。
久々の東京都社会人サッカーリーグ2部で、3部から昇格(復帰)してきたばかりの三菱UFJ銀行が初戦を迎えた。4月12日、三菱養和会巣鴨グラウンドで対戦した第1節の相手は昨年3ブロックで2位に入った強豪の慶應BRB。現状の格付けでは圧倒的な開きがある両者だが、試合展開は大方の予想を覆すものとなった。
惜しかった上田のFK 手応えを得た好ゲーム
前半の前半は慶應BRBが圧倒。しかし前半25分にドリブルで突進したMF成定が倒されて得たフリーキックをMF上田が蹴ると、このボールが枠内へ。決定的な一撃と思われたが、これは慶應のGK村上がはたき落とす。5分後にもやはり上田の枠内へのフリーキックが村上にはたき落とされた。それぞれ惜しいシーンだったが、この数分間を契機に三菱UFJにもチャンスが訪れるようになり、後半に至るまで双方が決定機の応酬という展開で試合が進んだ。0-0の時間が長く続いた末、後半30分に右コーナーキックから慶應のMF溝渕に先制点を決められ敗れる結果となったが、終盤には立て続けに決定機をつくるなど、2部の上位とも互角以上にやれる可能性を感じた試合であったことは間違いない。
「直前に東京カップで1部のチームとたくさん試合をやらせてもらい、南葛には大敗したが、それなりにやれるという手応えがあっての今日の初戦だった。だが昨年1年間戦ってきた3部とはまったく異なりスピードが速く、個々のレベルもすごく高かったので、慣れるのには非常に時間がかかった。けれども、試合開始から5分、10分と時間が経つうちに、相手に失点を許さなかったこともあって、少しずつペースを掴めた。2部に慣れるいい試合になったと思う」
前述の精度が高いフリーキックを蹴った上田はこう語った。後半は三菱UFJにも勝機があるように映る内容だったが、そのように状況が傍目には好転していても、上田によれば、ピッチ内では攻め込まれていて劣勢だという皮膚感覚があったようだ。やはり昇格初戦の重圧がかかっていたのかもしれない。
「3部よりも試合時間が(10分)延びたことが、内容に大きく関わるはずはないが、運動量は圧倒的に少なかった。最後の最後、走りきる選手はあまり多くなく、そこはこれからの課題だと思う」
一方で負傷したFW蓮川を含め、2部上位相手にも通用するタレントが何人かいると感じられる試合でもあった。自身が蹴ったフリーキックに関して「相手が弾いた先のこぼれをみなで狙おうという戦術にしていたので、それをみんなで狙えて良かった」と、上田。GK村上の弾き方が巧みでチャンスのこぼれ球にならなかったが、意思統一を図れていると感じられる手応えがあったことが収穫だった。
後半の上田は背後への飛び出しでも活躍した。「相手は今日、後ろが3枚で、ぼくらがワイドに開いて、左と右からウラに抜けるというプレーは、戦術として狙っていた」という。社内の異動がありメンバーが思うように定着できないなかでも、最低限必要な人数が集まるようになり、チームとしてレベルアップしてきた。「今シーズンは2部で頑張っていきたい」と、上田。純粋な企業チームの星として、2部定着以上をうかがうに十分な健闘を見せた初戦だった。
(後藤勝)
東京都社会人サッカーリーグ2部
