エリース、南葛に敗戦で8位も自動降格は回避 DF韓「まだチャンスある」
写真:エリースは南葛に敗戦も8位でリーグ戦を終えた。
MATCH REPORT後藤 勝
<関東1部:南葛 2-0 エリース豊島>
関東サッカーリーグ1部残留のため、是が非でも最終節は勝ちたいところだったが南葛SCを相手に敗戦。しかし流通経済大学ドラゴンズ龍ケ崎が東京ユナイテッドFCに敗れたため、エリース豊島FCはかろうじて自動降格圏転落を免れた。
第16節で日本大学N.に敗れた時には危険な匂いが漂った。しかし立て直しに成功したエリースは第17節で桐蔭横浜大学FCを相手に勝利を収め、この第18節南葛戦も敗れはしたものの特に前半は内容が良く、このあとのポストシーズンで関東2部との入れ替え戦が生じた場合にも期待を抱かせるようなリーグ戦の終わり方だった。
この苦しい最終盤にチームを支えてきたひとりがDF韓勝康(ハンスンガン)だ。韓はこの最終節、試合開始から後半51分の被シュートシーンに至るまで何度となくゴール前で身体を張り、不要な失点の可能性を排除していった。
リーグ戦の第4節を終えたあと、左足第五中足骨疲労骨折で術後全治約3カ月と診断され、チームを離脱。復帰したのは既に後期の2試合を終えたタイミングで、リーグ戦はあと7試合しかなくなっていた。その時エリースは残留争いの渦中にあり、第11節の東京ユナイテッドFC戦を最後に山口僚監督が退任、加藤瑠伍監督に指揮官が交代するなど、激震が走っていた。
「本当に難しいシーズンだった。自分自身もすごく歯がゆかったし、だからこそせめて、残留させて来期につなげたいという強い想いで7試合に挑んでいて。特別この試合に想いがあったというよりかは、1試合1試合。自分はディフェンスなので、ゴール前で最後まで身体を張るところだったり、負けていてもプレーを変えずに最後までやり続ける。それが今後にも影響するし、試合の勝つ確率を少しでも上げることになると思っていた」
負けても他会場の結果次第では8位が確定、勝てば7位に上がる可能性もあるという状況で最終節を迎え、この南葛戦に関しては「気負いすぎず、いまある100パーセントを出しきろうと入って、勢いをもって出来ていた」という精神状態で臨むことが出来ていた。この整ったメンタル面は日大に敗れたあとのミーティングの延長線上にあった。
「日大戦で瑠伍さん(加藤監督)から『もっと自分たちにベクトルを向けてやろう』と話があった。みんなの『勝ちたい』という気持ちが良い方向に向いていなかった(ジャッジなどに責任転嫁)。その方向を合わせていこうと、日大戦が終わったあとの練習からチームで意識して取り組んでいた。その後は桐蔭横浜大学に勝ったり、練習中から意識高く出来ていた。この試合(南葛戦)にはすごくいい準備をして臨めたと思う」
全日程を終え、ひとまず自動降格は回避。このあとはJFLから関東への降格クラブ数と、関東からJFLへの昇格クラブ数により、8位のエリースには関東2部との入れ替え戦が生じる可能性がある。JFLの最終節が11月23日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ決勝ラウンドの最終日が11月24日で、入れ替え戦があるとすれば12月だ。そこに向けて、いま一度チームを成長させていく必要がある。
「本当に首の皮一枚つながって、まだそういう(残留の)チャンスがある。自分自身、エリースが関東2部にいた時に1部に上げたが、本当に大変だった。もう二度とああいう経験はしたくないなというのが自分の中であり、それを伝えられる昇格を経験したメンバーはぼくしかいない。残りの2カ月とかでいい準備をして、必ず勝って残留を決められればと思う」
絶対残留。このエリースの芯とも言える韓の想いが降格への流れに抗うチームの姿勢をつくり、来期への希望となる。
(後藤勝)
関東サッカーリーグ
