刈谷が初優勝 徳島が3位入賞 全社最終日
写真:全国社会人大会初優勝を飾ったFC刈谷。
全国社会人サッカー大会最終日は25日、佐賀県鳥栖市・駅前不動産スタジアムで決勝と3位決定戦を行い、FC刈谷(東海/愛知)がアルテリーヴォ和歌山(関西/和歌山)を1-1で迎えたPK戦で4-2で下し、初優勝を飾った。敗れた和歌山は2015年以来となる2度目の優勝を逃した。3位決定戦ではFC徳島(四国/徳島)がジョイフル本田つくば(茨城)を2-1で下し、3位入賞を果たした。
なお、JFL昇格をかけた全国地域チャンピオンズリーグ(全国地域CL)への今大会からの出場枠はFC刈谷、ジョイフル本田つくばが獲得。全国地域CLの組み合わせ抽選会は10月28日に行われる。
刈谷、先制許すも屈せず同点 最後はPK勝ち
FC刈谷の初優勝で第59回目の全社は幕を下ろした。最高のピッチのもとで序盤から決勝戦にふさわしいアグレッシブなサッカーを両者は展開。刈谷はスピーディーにボールを動かしながらゴールに迫り、和歌山は堅守をベースに縦を突きながら逆襲をしかけた。均衡を破ったのは和歌山。62分にCKから相手のハンドでPKを得ると、プレッシャーのかかる中、MF関が落ち着いてGKの逆をついて先制。
しかし、今大会驚異的な粘りを見せて勝ち上がってきた刈谷は74分に同点に追いつく。左サイドから尾﨑がクロスを放り込むと、逆サイドで大友が頭で折り返し、最後はFW鈴木が気持ちを込めて頭で押し込んだ。80分で決着がつかずにPK戦に突入すると、和歌山の1本目、山内のキックを刈谷GK兒島がストップ。さらに和歌山は4人目の音田も枠の上に外して失敗。刈谷は1本目から全員が成功し、最後はDF井塚が決めて4-2で勝利。初の全社王者となった。
徳島が3位入賞 終盤逆転勝ち
過去最高成績のベスト8を大きく上回る3位入賞で徳島が大会を終えた。連戦の影響もあってか前半は眠っていたような徳島。後半立ち上がりに先制点を奪われてもさほど反撃の芽は出なかった。それが残り20分を切ったあたりから急速にギアをあげ、67分にきれいなショートパスのつながりを見せて相手の守備網を破り、最後は途中出場のFW野村が決めて同点。さらに後半追加タイムに得たCKから再び野村がヘッドを叩き込み、劇的な逆転勝ちで3位入賞を果たした。
一方のつくばは前半から試合を優位に進め、後半開始5分には鍬田が先制点を奪ったが、その後の決定機を甲高が逃すなど試合を決められず、徐々に運動量が衰え最後は徳島の底力に屈した。勝てば初の3位入賞だったが、2013年同様に4位の成績で終えた。
全国社会人サッカー大会
- 決勝:FC刈谷 1-1(PK4-2) アルテリーヴォ和歌山
- 3位決定戦:ジョイフル本田つくば 1-2 FC徳島
大会日程・トーナメント表
・第59回全国社会人サッカー選手権大会
日本サッカー協会 公式サイト
【全国社会人サッカー大会】
全国9地域の代表31チームと開催地(佐賀県)代表1チームの計32チームが10月20日から5日間に渡ってトーナメント方式で優勝を争う。優勝から4位までの条件を満たした(最大)3チームにはJFL昇格をかけた「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023」への出場権が与えられる。試合時間は80分で、同点の場合はPK戦で勝敗を決める。