写真：ドリブルで攻め込むN.の瀧本。

MATCH REPORT後藤 勝

＜東京1部：東京海上 1－4 FC N.＞

　3日におこなわれた東京海上FCとFC N.の試合は1－4でN.が勝利を収めた。この結果によって東京海上が3位以内に入る可能性は消え、一方のN.は2試合を残して3位以内、関東リーグ昇格をかけた関東社会人サッカー大会出場を確定的にした。

　試合開始早々の前半3分、山梨学院で高校日本一に輝いたときのロングスローワーであるDF新井のロングスローがゴール前まで届き、これをDF宮坂が決めてN.が先制。2点目は1本のロングパスに対してFW瀧本が背後に抜け出しての得点だったが、3点目と4点目はそれぞれコーナーキックとクロスからDF宮坂とFW龍前が決めたもので、得意の空中戦でゴールを量産した。

　まだ試合に入り切っていない序盤、集中力を欠いた相手の隙を見逃さずにゴールを奪い、後半は反撃に転じてきた東京海上のゴールを1点に抑えた。経験のある社会人を相手に試合運びで優った辺りに若い選手たちの成長がうかがえた。

・【ハイライト】東京海上 1－4 FC N.

　直近の2試合を引き分けで終えていたが、これはN.で結果を出した選手がトップチームの合宿に参加し、メンバーが変わった結果でもあった。その残ったメンバーで前節勝ち切れなかったところを修正。レベルを引き上げた成果が出た。

「前節、守備の拙さからやられたところがあったので、もう一回守備の整理をした。東京海上さんは最後まで戦い切るチームで、過去2年間もやられていたので、前に急ぐというよりは守備から入り、相手を進入させないことに意識して取り組んだ」（金澤監督）

　大学のセカンドチームの宿命で、成長すればトップチームに引き抜かれ、夏以降にチーム力が下降する。そこでメンバーが入れ替わっても同じレベルを維持することが課題だが、その意味では東京海上に勝ったことでひとつ壁を乗り越えたことになる。

　もっとも、得意のセットプレーとクロスで複数得点を挙げたが、ボックス内に進入して決めきる課題が残っている。関東大会に勝って都リーグ1部の枠を空けるためにも、より成長を志していきたいところだ。
【後藤勝】

・東京海上、開始早々の失点に泣く

東京都社会人サッカーリーグ1部

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