TOKYO FOOTBALL

COLUMN

シリーズ展望「東京社会人サッカーの未来」Vol.01

時代の荒波に揉まれ、変革の時を迎えた50周年のエリース(下)2/2

|後藤勝(ライター)

人間性を重視するエリースの価値

 今後、エリースがJFLから上を睨みながら成長をつづける過程で、もし現在の構造が変わらなければJクラブをめざすのかもしれないし、小宮代表の提言に近い変化があればアマチュアクラブのままJFLのトップをめざす未来もありえるだろう。実際、新型コロナ禍の余波が残るなかでは代表戦や国際大会は抑制気味となり、目の前にあるものの価値を見直す動きもあって然るべきで、小宮代表の意見には一理ある。Jリーグとは別にアマチュアのサッカーが欧州下部のセミプロクラブの試合のように賑わい、観衆を集めるようになれば、そのときこそサッカーが日本に、それぞれの地域に根ざした存在になったということなのではないか。

 そして愛される存在となるために、競技力以前に考えなければいけない問題がある。2020年はJリーグで飲酒運転やDVといった不祥事がつづき、関東リーグでも元Jリーガーがキックオフ直後の暴力で契約解除となるなど、サッカー界では問題行動が多発している。地に足のついたひとりの人間としてスポーツマンシップに則った行動をするとなれば、これはむしろアマチュアリズムの出番だろう。社会人サッカーのトップは周囲の模範となるべきだ。

 その点、人間性を重視するエリースにはブレない価値基準がある。小宮代表は言う。「大事なことは3つのC。コスト、コンディション、コミュニケーションです。まず自分たちの楽しみのために年会費を払う。これがコスト。そして30人のうち18人がメンバーに選ばれて残りの12人は試合に出られない。金網越しに試合を見る彼らのためにも最高のパフォーマンスを見せないといけないし、そのために朝寝坊、遅刻は出来ない。これがコンディション。その体調にも関係しますが出席欠席の連絡を怠らず監督やコーチと話し合い、ピッチ内ではチームメイトに声をかける、これがコミュニケーション。これらの3つを守れなければどんなに巧くてもダメです」

 もちろん、今シーズンからついたスポンサーの義に報いるためにも紳士でなければならない。「これまで年間、選手が経費の100%を負担して活動していたところが30%になる、つまり活動費の2/3はスポンサー様から支援していただいている。いままでは自分のお金で好きなことをやっていたけれども、これからはスポンサーの責任にもなる。いままでのアマチュア選手の立場とはちがう。試合中に非紳士的行為があったとして相手もエリースも傷つくが、スポンサーにも傷がつく。支援してもらうとはそういうことだ――そう、選手には言っています」

 ピッチの内外からサッカー界に荒波が寄せてはかえす2020年に創立50周年を迎えたエリース。その独自の存在価値が、あらためて浮かび上がってきている。

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