シュワーボ、昨年王者破り2勝目 FW栗原決勝点
写真:ドリブルで攻撃を仕掛けるシュワーボのFW栗原。
東京1部TOKYO2020 0-1 シュワーボ東京
ここまで1勝1分け同士、注目の対決となった昨年度のチャンピオンTOKYO2020 FCと昇格組のシュワーボ東京が対戦した第3節は、FW栗原が前半12分に挙げた先制点を足がかりにゲームをコントロールしたシュワーボに軍配が上がった。
FC NossA八王子、LLENO Tokyoとの競合で激戦区だった2025年の東京都社会人サッカーリーグ2部1ブロックを無敗で勝ち上がり昇格してきたシュワーボ。初戦こそ駒澤大学GIOCO世田谷と引き分けを演じたが、第2節、今節とクリーンシートで2連勝。昨年の勢いが続いていることを感じさせる結果となった。
「複数得点でもっと楽に勝ちたい」と栗原、吉成
互いに蹴り合うような落ち着かない時間帯となった最初の10分間が過ぎ、右サイド奥で五分五分のボールになった瞬間の前線の位置関係は右にFW井出、中央にFW栗原、左にMF吉成。その右の混戦から中に入ってきたパスを栗原が冷静に枠内へと決めると、この先制点がそのまま決勝点となった。
「あれが入っていなかったら相手に流れを持っていかれて、となるような、ちょうど境目くらいの時に点が入って。そのあとは準備してきたことを遂行して楽に試合を進められたと思う」と、吉成。ロングスローを含むセットプレーで自分たちのリズムを掴み、1点のリードを武器に時間を費やしながらゲームをコントロール。相手にボールを保持されても堅い守りで決定打を撃たせず、タイムアップの時を迎えた。
「相手も昨年優勝しているチーム。リスペクトした気持ちで、流れが自分たちに来なかったとしてもブレずにやろうという入りをしていて、50パーセントの確率で中につけてそのボールを獲られての失点とかはなしにしようと、もう割り切って割り切って(セーフティに蹴って)、時間が経てば絶対チャンスが来るという認識でずっと進めていたら、相手がそういう形でボールを失って、自分たちがしっかり決めることができた。みんな『今日はもう全然やれる』っていう気持ちになって、非常にいい入りができたと思う」(栗原)
試合に勝つことから逆算した、まさに栗原が言う通りの試合運びから得た得点と勝点3だった。栗原も自分の引き出しのなかからこの試合に適したプレーを選択、己の機能を意図的に制限していた。「本当に一瞬の出来事だったけれど、ああいう機会に決められる力を、自分はつけたつもりではいる」と、栗原が言うその貴重なゴールで発揮した決定力を引き出すような、得点を挙げられる立ち位置をとることもそのひとつだった。
「状況によっては降りていってもいいと言われている。ただ、こういった五分五分の展開で、自分がどこにいたら相手にとって怖いかというところを考え、苦しいなかでも一瞬チャンスができる場所はやっぱりゴール前なので、自分としてもそこで仕事をしないといけない。長いボールが入って自分が競り合うだけで、相手からしたら嫌だと思うし。味方としても、そこで前向きでプレッシャーをかけることができて、いいことしかない。だから、自分がやりたいことというよりは、チームとして相手が何をされたら嫌かを考えた上で、自分の仕事をしっかりゴール幅でやろうという感じだった」栗原はこう語った。
今後の課題は複数得点。拓殖大学から新加入の吉成は「自分はまだゼロゴール。今日もチャンスはあったけれど決められなかった。チームとして複数得点で勝てたら、もっと楽に試合を進められると思う」と、反省のトーンをまじえて次の目標を掲げた。これには栗原も同じ考えのようだった。
「けっこうあったチャンスのどれかを決めて、もっと最後のほうを楽にすることが今後必要になってくる。1-0のままで試合が進むと何が起こるかわからない。自分もそうだけど、決め切ってさらに楽にしようと。(吉成は)昨年の選手と比べて圧倒的に技術が高い。だから彼には頑張るところもそうだけれど、数字をもっと求めてほしいし、決定的な仕事ができる選手だと思う」(栗原)
勝って反省。1部を突破、関東社会人サッカー大会にも優勝して一年での昇格を果たすため、シュワーボはさらなる進化を図り始めた。
東京都社会人サッカーリーグ1部
