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写真:ソニー仙台に敗れて肩を落とすクリアソン。

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クリアソン、ソニー仙台に痛恨敗戦

ソニー仙台に敗れて肩を落とすクリアソン。

MATCH REPORT後藤 勝

<JFL:クリアソン新宿 0-1 ソニー仙台>

2位ソニー仙台との直接対決は最後に失点 J3昇格に黄色信号

 9月30日、JFL4位のクリアソン新宿と2位のソニー仙台FCが対戦する第23節が味の素フィールド西が丘でおこなわれ、クリアソンが0-1で敗れた。最後まで拮抗した内容で、後半アディショナルタイムの4分が終わろうとする時点でソニー仙台・MF平田の決定的なシュートをGK浅沼が弾き、0-0で終わるかと思われたが笛は鳴らず。次のプレーで途中出場のMF秋元に右斜めからのシュートを流し込まれた。そしてクリアソンのキックオフで再開した途端にタイムアップ。試合終了間際の失点で敗れるショッキングな一戦となった。

 試合開始時点の勝点はクリアソンが31、ソニー仙台が32。勝てば順位が入れ替わるとあってクリアソンは前半のキックオフから気合が入っていた。「序盤からボールを動かしたかったが、新宿さんのプレッシングがかなり良くて思うようにボールを動かせなかった。相手のカウンターアタックや背後に出る動きが鋭くて、何回もピンチを招いた」と、ソニー仙台の鈴木淳監督。パススピードが速く正確なソニー仙台だが、それを有効打にさせなかった。一方のクリアソンも前半、1トップの佐野翼が相手の背後をとりつつもオフサイドになるなど、チャンスを作りきれず、0-0でハーフタイムに入った。

 後半は前の選手にタテパスを当てて戻す、いわゆるレイオフの動きで中から左、左から中、中から右へと動かして相手の間を通すことでチャンスに結びつけるなど、クリアソンは選手間の距離を知覚してビルドアップの改善に成功。しかしタテに向かう迫力を欠き、得点の匂いが漂わない。

 クリアソンにとって後半最大のチャンスは39分。途中出場の齊藤和樹がカウンターで運び、佐野翼が左ニアサイドでシュートを撃つ場面があったが、ソニー仙台GK佐川に防がれた。「彼(齊藤)だけはひとりで仕掛けられる特長を持っているので、最後のパスがもうちょっと丁寧だったらどうだったか」と、成山監督が思うほどの惜しい場面。この決定機を逸した時間帯を経て0-0で終わる空気が漂ったものの、クリアソン新宿も少しずつ脚が止まっていく。

「後半徐々に新宿さんの運動量が落ちて、プレッシングも弱くなってきて少しずつボールを握れるようになり、どこかでチャンスが来ると思っていた」という鈴木監督の言葉通り、予定のアディショナルタイム4分を過ぎてのラストワンプレーでソニー仙台が決勝点を蹴り込んだ。

 ひとつ手前のプレーで笛が鳴っていてもおかしくはなかったが、インテンシティ高く90分間をやりきり、決定機を作った試合内容とあってクリアソンの面々は下を向いてはいなかった。「自分たちのホームゲームで勝点がかかっていたのでもうワンプレーもらえたらありがたかったが、守備があそこで緩くなってしまったのは自分たちで反省するべきところ。そこの(ワンプレーをもらえなかった)わずかな時間については何も思っていないです」と、成山監督。

 消化試合数が少ないソニー仙台との勝点差が4に開き、J3昇格に黄色信号が灯ったが、残り6試合の全勝を志して次の一週間に向かう。
(後藤勝)

敗戦の中でも光った佐野と浅沼 手応え感じ、下は向かず

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