慶應、後半戦術変更も無得点敗戦
写真:相手の厳しいプレッシャーに遭う慶應のFW加瀬澤。
東京2部2Bエリース 1-0 慶應BRB
首位の大森FCに次ぐ東京都社会人サッカーリーグ2部2ブロックの2位と3位の直接対決となったエリース東京ジェンツとの一戦で、慶應BRBが痛い1敗を喫した。前半8分に右コーナーキックから先制を許し、1点ビハインドで追う展開。しかし最後までゴールを割れず、0-1のままタイムアップの瞬間を迎えた。
中盤でボールを握る志向を持つ慶應BRBだったが、前半はほとんどチャンスらしいチャンスをつくれず、保持もなかなかままならない状況。ハーフタイムの修正で後半に勝負をかけた。
「前半はなかなかうまくいかなかったが、後半に少しフォーメーションを変えて、しっかりと自分たちでボールを持ってコントロールしようと。形はいくつかできたかなと思うが、そこは相手の守備が上回っていたと思う。本来であれば前半のフォーメーションで相手を上回り、背後を取って、自分たちのペースで持っていきたいところを、相手のほうに勢いがあり、そこに飲まれたことは課題かなと思う」
キャプテンのMF八田はこう試合を振り返った。慶應BRBはハーフタイムだけでなく後半の試合中もまめに修正を繰り返していた。停滞を避けて効率的にボールを動かし、前線に届けようとする意図はあったものの、戦術的な工夫が実らなかったのは、ボール保持型のチームが相手の執拗なプレスの前に、良い形の進入をやりきれないという構図を1試合中に変えられなかったからだろう。
双方ともに守備力が高く、ここまでエリースも慶應BRBも8試合中6試合がクリーンシート。試合前から堅いゲームになるという予想はあったが、そこを打開する攻撃の形を考えてはいた。「しっかりと背後を取り、シャドーの選手などがウラに抜け、そこから形をつくっていく」(八田)という狙いだったが、出し手と受け手のタイミングが合わなかった。ロングキックに優れたGK村上が欠場中で、この日は後半21分に先発の坂巻から川合へとゴールキーパー同士の交代をおこない、そこからの配球で相手陣にボールを送る部分の変化も試したようだが、後半もゴールが遠かった。
大事な試合に勝てない悪癖の解消をめざす
「やはり最後のクオリティのところ。クロスの質とか、ゴールの中に入る人数のかけ方とか、そういうところの詰めの甘さは現状のチームの課題。1点が遠かった」
こう語る八田の反省はもっともかもしれない。リーグ戦全体を振り返れば複数得点で勝った試合が多いが、ここまで唯一の敗戦だったスペリオ城北戦も1-3で敗れていることを考えると、上位を相手にした時に求められるクオリティに届かないという結果が出ていると認めざるをえない。チーム全体で解決していくべき課題だろう。
首位の大森FCとの直接対決を残し、この日に引き分け以上であれば自力1位の可能性があった慶應BRBだが、その可能性も消滅した。ここからは星勘定をするのではなく、眼の前の試合一つひとつに勝ち、結果を待つフェーズに入っていくことになる。
「1試合1試合勝ち続けるのは勝っていようが負けていようが変わらないところ。毎年大事な試合を落としていることはもうずっと課題としてあることなので、そこを勝ち切れるチームにしていかないといけない」(八田)
元Jリーガーを含め、選手の質は決して低くはない。ボトルネックとなっている2部優勝の壁を突破して昇格できるかどうかは、チームとしての勝負強さを獲得できるかどうかにかかっていると感じさせられる一戦だった。
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