東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:東京カップを制し今季リーグ戦に臨む南葛SC。

 

COLUMN

南葛、夢実現へ描く成長プラン 岩本GMに聞く(下)

|後藤勝

写真:今季は風間新監督のもとであらたなスタートを切った南葛SC。

ボールはともだち

 漫画『キャプテン翼』に通底する「ボールはともだち」という思想は、そのまま南葛がめざすフットボールのスタイルに直結する。それを完成させるためのピースが風間八宏新監督という印象だが、ここまでもそれを試行してきた道のりがあった。

「当時、名古屋グランパスの監督だった風間さんのもとでトップチームコーチを務めていた島岡健太さんが2020年に南葛の監督になり、その次に川崎で風間さんと一緒だった森一哉さん(現在、南葛のアカデミーダイレクター)が約2シーズン半、監督を務めた。風間さんは『その素地があったから(習得が)速い』と言っているが、やはり“親玉”は圧倒的に違う。みんなそれぞれ優秀な指導者だが、風間さんの持っている言語化力は卓越していて、何が正しいか正しくないかというところの判断基準がすごく明確。だから選手たちは全然迷いがない。それぞれの基準を揃えることにおいてこれほどの人は日本人監督ではいないだろうと思っている。歴代の人を含めても」

写真:選手たちに語りかける風間監督。

選手たちに語りかける風間監督。

 ただ注目度の高さゆえ、社会人カテゴリーのクラブであるにもかかわらず、メディアに多くの情報が漏れ、対策されやすいという特殊な事情はある。だが、その状況を風間体制は苦にしないという。

「それで言うと、相手がわかっていても対策を打てないのが風間さんのメソッド。ボールとマークしてる相手と、両方を見ることは出来ない。そこで『止める、蹴る』の質が重要になってくる。相手のマークから離れようとすると、その瞬間少しだけ離れられる。そのタイミングでボールが入って、そこで止めて即座にシュートを撃ったら、もうどうやっても止めようがないという考え方。研究されるということに関しては(クラブ公式の)YouTubeのところでも言われるが、それも全然、風間さんは気にしていない。ぼくも情報を出して負けるようだったらそれまでだなと思っている。それよりもファンを作っていくほうが大事かなと」

PR

PR

PAGE TOP

PR


TOP

PAGE TOP