栃木・今矢監督は来季も続投 3季目はJFL挑戦
写真:JFL昇格・復帰を決めた栃木シティの今矢監督。
来季のJFL参入・2017年以来の復帰を決めた関東1部の栃木シティFCは、今矢直城監督(43)が2024シーズンも引き続き指揮を執ることを発表した。来季は就任3季目となる。
監督就任1年目はチームを2年ぶりのリーグ優勝に導いたが、その後に行われたJFL昇格をかけた全国地域チャンピオンズリーグ(全国地域CL)では、決勝ラウンドに進みながらも3位に終わり、あと一歩のところで昇格を逃した。今季はリーグ戦こそ2位に終わったものの、Jリーグ百年構想クラブの枠で出場した全国地域CLでは見事昨年のリベンジを果たし優勝、JFL昇格を達成。続投への思い、来季に向けての意気込みを聞いた。
JFLの舞台楽しみ 自分はより観察側に
── 先日、来季も引き続き指揮を執ることがクラブから発表された。クラブとの話し合いの中で考えが合致したところは。
「JFLを戦う上での編成のところ、あとは理念や目標がうまく合った。初めに監督を引き受けた時からクラブのプロジェクトは特に変わっていないし、Jリーグを目指して準備している中でのブレはなかった。改めて面白いプロジェクトに関わらせてもらっていると感じたし、やらせていただくという形になった」
── ご自身としては初めから決めていたのか、それとも悩んだのか。
「正直、ものすごく悩んだかというとそうではない。やはり2年間やらせてもらい、それなりに攻守においてサッカーの形は作ることができた。ここから選手の補強、上積みをしていく中で全国のJFLの舞台でどこまで通用するか、戦えるかは純粋に楽しみ。そこまで大きな迷いはなかった」
── 現状、JFLでの見通しは。
「やはり全国リーグとなり、レベルが一つ上がることは間違いないし、それに合わせて当然われわれのレベルも上げていかなくてはいけない。遠いアウェーの戦いもあるし、どのポイントを補強するかが非常に重要になる」
── JFLの中でも突き抜けなければ目標のJ3にはたどり着けない。
「自分たちがやってきたアグレッシブな守備からの攻撃。アタッキング・フットボールの進化、上積みをどこまで出来るかに関わってくる。そこは選手だけでなくスタッフ全員が今のままではダメということを強く意識しなくてはいけない」
── 来季、チームとしてではなく、個人的に取り組むべきことは。
「コーチングスタッフのところで、もう少し役割分担をはっきりさせて、自分がより観察側にまわれるようにしたい。人に任せることは任せて、責任感を負わせるではないが、各スタッフがそういった気持ちで取り組める体制を整えたい。ここまで2年間やってきて、自分自身ができた部分もあるし、当然反省する部分もある。どうすればもっとスタッフが伸び伸びと仕事ができて力を発揮できるか。自分の存在が邪魔になっていないか。自分の考えていることがすべてではないし、やはり3年目を迎えるにあたり自分の信念を持ちながらも、もっと知的謙虚さも持たなくてはいけない」
── 改めてこの2年間監督をやってきて、感じたことは。
「純粋に楽しかった。もちろんものすごく大変な仕事というのは、おそらく監督をやっている皆さんが口を揃えて言うと思う。でも、じゃあやめるか、やめたいか。そう思う感覚はそんなにはないと思う。やはりその裏側にある達成感であったり、チームの勢いを感じた時のあの雰囲気、勝った時の喜び、負けた時の悔しさ。色々な感情が交わる中で仕事ができて、それが好きなサッカーでやらせてもらっている。改めて魅力を感じた2年間だった」
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