東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:国民体育大会・関東予選で東京選抜を率いた福田監督。

国民体育大会ニュース

東京選抜 福田監督インタビュー 大会を終えて(上)

 

 

東京1部もチェックしている
彼らも関東の選手と同じ強度が必要

── 一方で関東リーグの選手を集められないのであれば、無理に関東の選手を呼ばず、東京1部の選手たちを多く集めて、彼らの強化の場になってもいいのではという意見もある。

「まず、過去にも僕は国体監督をやらせてもらっているが、言うほど参加する選手はいない。『練習会に呼ばれもしない』とか、『結局、最後は関東リーグの選手しか選ばれない』という意見も聞くが、少なくとも東京1部に関しては上からすべてチェックしている。でも、実際に声をかけても『仕事で練習に参加できない』、『彼はだせない』、『どうせ最後は選ばれない』。そういった結果になることが多い。それに今の東京1部はセミプロのクラブもあるし、現役大学生のチームも多く、声を掛けても簡単には出してくれないのが現状。もちろん僕自身は東京1部の東京Uプラスの監督もやっているので、対戦相手の中からこんな生きのいい選手がいたんだと気付き、声をかけて参加してもらった選手もいる。ただ、一方で下位のチームは目につく選手がいないし、レベル的に厳しいなと感じたのも事実。実際、仕事をしながら毎週水曜の国体練習に参加し続ける選手はなかなかいないし、最初は参加しても途中で来れなくなる選手も多い。言うほど参加はしない」

── 国体に東京1部の選手が参加するにあたっての基準を設けるなら。

「もちろんクオリティが前提になるが、まずはやる気。あとは東京1部の選手たちは平日にトレーニングができていない選手が多いので、関東リーグの選手たちと同じ強度でやるなら、毎回でなくてもそれなりに水曜の練習に参加してもらわないと難しい。最初の30分は参加できなくても残りの1時間とか、30分だけでも参加し続ける。2019年、20年に監督をした時も、参加し続ける選手はほとんどいなかった。参加するなら責任感を持って、関東のレベル、強度、走力に合わせて国体のトレーニングをこなす。みんな『東京の代表になりたい』、『ユニホームを着たい』とは言うが、その発言レベルと実際に国体にコミットするレベルというのはまったく違うものになる」

写真:

毎年5月から8月の本番までほぼ毎週水曜の夜に練習を重ねる国体チーム。

── 現役の大学生に関しては。

「東京1部の現役大学生たちは大学のトップで出れないセカンドチーム、サードチームがほとんど。正直、クオリティは足りていない。それだったら東京ユナイテッドやエリースのサブ組。言っても彼らはみんな関東大学リーグのトップでやっていた選手しかいないから。そこのクオリティの差は明確だと思う。もちろん東京1部の大学生の中にも戦える選手はいるから声をかけたりもしたが、でも大学側が出してくれない。それに仮に大学のトップチームの選手を中途半端に出してくれても、彼らからすると『国体』という場に社会人以上に魅力を感じていないのが実情。関東大学1部に所属している選手が、あえて強度が低い場に参加して一緒にやるかというと、彼らにとっても出す側にとってもインセンティブはなかなか見当たらない。『東京は大学のチームが多いし、もっと活用すればいいじゃん』という意見をいう人もいるが、それならいっそのこと大学生だけで、彼らの育成の場としてチーム編成してしまったほうがいい」


福田監督インタビュー 大会を終えて(下)

次回は2025年に開催 2年後に向けて

── 次回から国体・成年は隔年開催になる。次は2年後の2025年。ここから次に向かっての2年間と考えるのか、もしくは25年が来た時にこれまでと同様に準備を進めるのか。そのあたりの考えは。

「個人的にはここからの2年と考えて動き出すよりも、これまで通り25年になった時にまた始めるしかないと思う。やはりそこに費やすマンパワーなどを考えると無理な理想は掲げられない。僕は東京1部の選手たちは練習環境がないから、

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