写真：引き分けに終わり落胆しながらピッチを去るZION。

【東京1部】ZION 1－1 東京蹴球団

　降格圏で終えることはすでに決まっているものの、残り2つ勝って17位まで浮上すれば他力が必要ながらも残留にわずかな望みをつなげたZION。だが、東京蹴球団を相手に最後に追いつく意地は見せたものの1－1の引き分け。最終戦を前に来季は3季ぶりに2部で戦うことが決まった。

　この日の一戦、「降格が濃厚ではあるが、可能性のある限り、応援してくれる人たちのためにもベストな選手たちで勝利を目指した」という林監督。前半はテンポよく足元でボールをつなぎながら相手を押し込んで優勢に進めたが、結局はゴールが決まらないもどかしさも伴った。「シーズンを通して言えるが、やはりチャンスは作れているのにそこで決められない」（林監督）。ただ、その過程を見るとチャンスを作れる技術はあっても、最終的なゴールを生み出す走力、エリア内に複数人が駆け込む迫力が足りないのも明らかだった。

　そして、「前半はあのワンプレーだけだったと思う」というカウンターから一発でやられる失点。追う展開になると、後半は徐々に内容よりも結果にシフトし、前半見せていたZIONの良さは次第にフェードアウト。相手と必死に戦いながら最後のアディショナルタイムにCKのこぼれ球を當間が押し込んだが、逆転にはこぎつけられずに終了。ラストチャンスのゲームでも競り勝てなかった。

　今季はFWヨンスンや竹中といったJリーグ経験者を前線に据え、開幕戦では派手な勝利を挙げて期待も膨らんだが、以降は接戦をものにできない「わずかな差」が積み重なり下降の一途。開幕戦以降、勝利を挙げられずに1試合を残して2部降格が決定となった。

　林監督は最終戦が残っているので「失うものはないし、最後はみんなで勝ち点3を取って終わりたい」と話した。

・東蹴とZIONは1－1ドロー（前半ハイライト）
・林監督「ZIONの良さが消えるわけではない」

東京都社会人サッカーリーグ1部

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