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写真:試合後の会見で試合を振り返る武蔵野の石村監督。

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クリアソン-武蔵野 両監督会見要旨

写真:試合後の会見で試合を振り返る武蔵野の石村監督。

 9日に行われたJFL第20節、クリアソン新宿-東京武蔵野Uの試合は武蔵野が4-0で勝利した。試合後の勝ち点はクリアソンが28で、武蔵野は22。試合後の両監督の主な会見内容は以下の通り。

石村俊浩監督

東京武蔵野ユナイテッド

── クリアソンに対して4-0という結果。監督からみて勝因は。

「前節のHonda戦で新しいフォーメーションを試した際は、相手のシステムがうちとは違ったが、今日のクリアソンさんは完全に同じフォーメーションで、ミラーという形での試合になった。このシステムに関してはクリアソンさんの方が成熟度もあるので、まずは自爆しないように最終ラインの5枚をきちんと敷いてやろうと。普通はイケイケのサッカーになることが多いが、そこは『行くな待て』と。選手は慣れないなか、粘り強く戦ってくれたことが良かった。あとはセットプレー、これまであまり点は取れていなかったが、取れる時はこんなものなのかなというくらい得点を重ねられたので、出来過ぎかなという気はしている」

── 新システムが今日はうまくはまった印象だったか。

「この段階で結果が出たのは良かったという評価でいいと思う。見ている側からするとそれほどワクワクしない、停滞する時間も多いかなとは思うが、そこはそれでいいよと伝えていた。もちろんここからまだまだ修正も必要になる」

── 前節メンバーに入っていなかったFW小口選手を先発起用した。

「小口はずっとメンバーに入れていたが、試合や練習試合でもなかなか結果が出なかったので、前節は思い切ってメンバーから外した。彼もこの1週間で期するものがあって、練習試合や練習でも動きがよくて。今日は本当に期待通りに身体がキレていたし、ゴールも決めてくれたので、1回休ませたことがいい方に働いたと思う」

── 後半の立ち上がりにPK獲得が取り消された。そのシーンについては。

「違うゲームでもわれわれの得点が相手選手のクレームによって覆ったことがあり、正直、今日の判定自体がどうかっていうのはわからないが、覆った事実に関しては『またかよ』と思った。ただ、そのあとに選手はその悔しさをすぐに結果で示してくれたので良かったと思う。レフェリーの判定は尊重しなくてはいけないし、あとで検証してもらえればいい話だと思う」

── 今日クリアソンに4-0で勝ち、残留に向けての手応え、自信、今後の見通しなどは。

「まあ、全然勝ててないんで。今日は4-0というスコアだったが、安心感はなく、今後もひとつずつ勝ち点を積み上げていく。少なくとも勝ち点1を積み上げて試合を終える粘り強さを出していきたい。実際には順位が上のチームともそれほど勝ち点の差は開いていないし、今日勝ったことで、もしかしたらだいぶ詰まっているかなと。ただし、あまり順位は気にせずに残り9試合、粘り強く戦っていきたい」


成山一郎監督

クリアソン新宿

クリアソン新宿 成山一郎監督

── 0-2で迎えた後半、点を取り返すためにどんなゲームにしようと思ったか。結果的には後半も0-2だったが、どこがうまく行かなかった印象だったか。

「ハーフタイムに確認したことは流れの中の出来は悪くなかったし、失点はセットプレーのみ。そこは切り替えてもう一度、入りからしっかりやっていこうと。特にホームゲームだし、点を取りに行かなくてはいけない。システム的には相手と噛み合っていたので、どうやって相手の最終ラインに対してプラスワンの状況を作るか。ビルドアップの時にボランチだったり、両サイドのセンターバックが比較的前に出やすかったので、そういうところでプラスワンを作ろうと。

 ただ、そういった中でダブルボランチの石井がボールを持った時に、もう一人の中山が高い位置を取ったところでインターセプトされてしまって。そこからカウンターを食らってしまった。やろうとしてることをやってくれていたが、その質、判断が良くなかった。ただし、そこも紙一重だったと思うので、そういうところを今後は高めていきたい」

── (5/14の8節以来)複数得点が取れていない試合が続いている。攻撃面で何か感じるところはあるか。

「今年はJFLのレベルがすごく拮抗している。今節うちは4点取られてしまったが、前節などは、ほとんどの試合が1点差もしくは引き分けの試合だった。おそらくクリアソンに限った話ではないと思う。どのチームとやってもあと1点取れそうな気がするし、取られてもおかしくない試合になる。そういったところが今年のJFLは勝ち点差が詰まっている要因かなと。

 言い方が難しいが、JFLのこの拮抗した試合の中で点を取り切れる選手たちが集まっているかというと、多分、各チームそうじゃないからこのカテゴリーでプレーしている。それでもJリーグに一番近いカテゴリーで素晴らしい選手がギリギリの戦いをしているのを感じる。自分たちが取れていないというよりも相手の守備のレベルもすごく高いし、決して自分たちの攻撃がこのJFLで劣っているとも思わない。そのせめぎ合いの中でしぶとく粘り勝ちするチームが上に行くんだろうなと思う」

── 今日の相手武蔵野は前回戦った時と違うシステムできたと思う。その辺り、実際に戦ってみての印象は。

「記事などを読ませてもらって新しいシステムに取り組んでいるということは把握していた。ただ、そういう部分は置いておいて、武蔵野さんはJFLでわれわれよりも先に長く活動しているし、あとから来たクリアソンに対して順位とか関係なく、とにかくプライドを持って絶対に勝つんだという強い気持ちでくるだろうと。むしろそういったところを自分たちは戦前から準備して確認していた。実際、このリーグを長く経験しているからこそのたくましさ、したたかさを改めて今日感じさせてもらった。

 システムが変わったというのは、前節の試合でも新システムでやっていたし、それこそ記事を読んで残留に向けてやっているんだなというのも把握していた。分析担当とも相手の守備が5枚できても、4枚できても戦える準備をしておこうと、この1週間はやってきた。どちらの準備もしていたので、特に驚きはなかった」

── 次節を1週間後に控える。どのように準備していくか。

「今日は0-4できれいさっぱりやられてしまったので、立て直すというよりかは、割り切って、開き直って次の試合に向かいたい。対戦相手も違うし、今日の試合を引きずる必要はない。ただし、やられてしまったセットプレーは反省しなくてはいけないし、先ほど話したように1点をどう取るかということも確認しながら1週間を進めていきたい。あとは今日の試合後にみんなで確認したのは、自分たちが信じられなくなったら、誰も信じられなくなるから、そこは最後の最後まで自分たちを信じてやり続けようと。それを有言実行していくだけだと思う」

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