写真：初の天皇杯出場を決めたクリアソン新宿。

　天皇杯東京都代表を決める「東京都サッカートーナメント」は7日、北区・味の素フィールド西が丘で明治大学（学生代表／関東大学1部）－クリアソン新宿（社会人代表／JFL）の決勝を開催。クリアソンがFW岡本のゴールで1－0で勝利し、大会2度目の出場で初優勝、初の天皇杯出場を決めた。社会人代表の優勝・天皇杯出場は2000年の東京武蔵野シティ（※現・東京武蔵野ユナイテッド）以来3年ぶり。クリアソンは5月21日の天皇杯1回戦で岩手県代表のいわてグルージャ盛岡（J3）と戦う。

前半、岡本が先制 最後まで執念の守備

　初の天皇杯出場を目指すクリアソンは、準決勝とほぼ同じメンバーで臨み、開始10分にいきなり先制した。中盤で跳ね返したボールを池谷が素早く右に展開し、そこから澤井が中央に放り込んだクロスをベテランのFW岡本が頭で突き刺した。

　そこからも明治大のパスワークをそれぞれが正しい位置取りで制限し、つぶしにかかり、自由を奪った。加えてこの日の雨でスリッピーなピッチも、つなぎの明治大にとってはマイナスに働き、奪って速攻を仕掛けるクリアソンにとってはプラスに働いた。34分にはショートカウンターから主将の池谷が抜け出して決定機を迎えたが決められず、逆に39分には自陣から速攻をしかけた明治大にゴールネットを揺らされたが、その過程でファウルがあったという主張が認められ、ノーゴールの判定に。前半を1－0で折り返した。

　後半は明治大の予想以上の反発力に危ない場面が続いたが、引き気味に構え、ゴール前は固め、相手の崩しのスペースを消して決定機を簡単に作らせなかった。その分、右から左から再三CKのチャンスを相手に与えたが、身体をぶつけて全員で一丸の守備。GK阿部の90分通しての反応も素晴らしかった。前半の1点を守りきり、クリアソンがクラブ史上初の天皇杯出場をつかんだ。

【ゲームハイライト】
・明治大学 0－1 クリアソン新宿