東京U後期負けなし 最終戦は栃木と3-3ドロー
写真:ゴールを決めて駆け出す東京U・室崎。
【関東1部】栃木シティ 3-3 東京ユナイテッド
すでに3位が確定して迎えた東京Uの最終戦の相手は、こちらも2位が確定している栃木。互いにリーグ優勝・全国地域CL(JFL参入戦)出場権を逃している身で、残されたJFLへの道は今月後半に行われる全国社会人大会(全社)で上位に入り地域CL出場権を獲得するのみ。とはいえ東京U・黄大俊監督は「去年、自分たちにも優勝の可能性があった中で、目の前で優勝を決められた相手。あの悔しさが残っているし、何がなんでも勝つつもりだった」とこの一戦への強いこだわりを見せた。
結果は取っては取られの3-3のドロー。東京Uだけでなく相手の栃木にも言えることだが「強さと脆さ」の両面が顔をのぞかせていた。
開始4分、自陣から大きく蹴り返した山崎のクリアボールが栃木・GK田中の判断ミスもあってそのまま決まるサプライズで幕開け。16分には栃木の勢いに一方的に押されたまま同点ゴールを許したが、そのわずか2分後には栃木の挑発的なハイラインの裏をFW室崎が颯爽と抜け出し、古巣クラブを相手に右足でひと突き。2-1と勝ち越しに成功した。
その後も栃木の攻撃力を汲みし、低く構えつつも常にカウンターのパワーを蓄え、タイミングよく前へ飛び出していく東京Uは、押し込まれながらも見た目以上に頼もしかった。だが、37分に相手の凡ミスからの決定機をFW髙橋が決めそこねると、その直後に瀬川の1本のパスミスが致命傷となり、栃木の表原にあっさり同点ゴールを決められた。突き放すチャンスが一瞬で失点にかわり、黄大俊監督も「これを全社でやったらそのまま敗退につながる」と嘆いた。
後半も栃木にセットプレーで一発ガツンとやられてそのまま突き放されそうになったが、その2分後の65分にショートカウンターからMF近藤が決めて3-3の同点。最後までしぶとく食らいつき、勝ち点1を積み上げてリーグ最終戦を戦い終えた。
監督は「3点取れたことはすごくポジティブ。一方で守備に関しては1失点目以外は自分たちのミスが招いたもの。3失点のところはしっかりフォーカスしなくてはいけない」と、試合のスコア同様どちらとも言えない複雑な表情だった。
とはいえ後期9試合に関しては5勝4分けで無敗。「そこはポジティブな要素。選手たちは自分たちが積み上げていることは間違いじゃないと実感できている。引き続き、全社に向けて高めていきたい」と次への決戦に目を向けていた。
KSL順位表