東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:DFの背後に駆け出しゴールに向かうEDOの瀬戸。

東京都リーグニュース

FW瀬戸が1G2A 走りで攻守牽引

写真:DFの背後に駆け出しゴールに向かうEDOの瀬戸。

MATCH REPORT後藤 勝

<東京1部:EDO 3-1 東京蹴球団>

 27日におこなわれた3位EDO ALL UNITEDと4位東京蹴球団の試合は3-1でEDOが勝利を収めた。試合前に4だった勝点差は7に開き、東蹴は5位に後退。関東社会人サッカー大会進出に黄色信号が灯った。

EDOが上位対決制す 東蹴に3-1勝利

 EDOが前半45分間を掌握した。「ボールを奪って攻める、タテに速いサッカー」を標榜するEDOは強度高く高速で上下動を繰り返し、東蹴の布陣に隙が生じるとスルーパスで背後をとる。背後に出た時点でゴールキーパーと1対1。ほぼ勝負ありとなり、このパターンで23分と32分に2ゴールを挙げた。少ない手数でボールを運ぶと背後を衝き、フィニッシャーが冷静にシュートを流し込む攻撃は、チーム全体で共有出来ていた。

 後半はコンパクトにして隙のない状態を作ろうとする東蹴の修正で前半ほどの差は出ず一進一退の攻防。後半20分、先にEDOが速攻で左のクロスからのシュートを決めて点差を3に拡げたが、そのあとは東蹴に勢いが出て、42分に途中出場の大柄で野性味あふれる氏橋がボールをタテに運んだのをきっかけにコンビネーションで崩し、最後は政森のゴールラインギリギリに横切る左からのパスを氏橋が決めて1点を返した。しかし反撃が遅く、EDOが前半に得た2点のリードを活かして貴重な勝点3を手にした。

 1点目のシーンでは相手最終ラインの背後に飛び出してゴールを決め、2点目と3点目のシーンではラストパスでアシストを記録した瀬戸は「和田監督の意向でタテに速いサッカーを初めからずっとやっているので、それがうまく出た試合だと思う」と、胸を張った。

 もともとマルチなプレーヤーである瀬戸は、EDO加入当初はボランチでの起用が目立ったが、前線でのプレッシングのスイッチを入れる役割とタテ方向への推進力を買われて今シーズンの途中からはフォワードで出場。状況を見て一列落ち、パス出し役を買って出ることも多いが、フィニッシャーとしてゴールを量産する態勢を整えつつある。ただフォワードとしての自覚が出てきた分、己に対しての要求も厳しくなってきている。

「点を獲れたことはいいが、あと2回ぐらいあった決定機を決めなければいけなかった。ただ、そこはまだ伸びしろがあるということでもある。もっと練習して突き詰めなければ自分自身、この東京都リーグより上のカテゴリーには行けないと思うので、もっと改善していきたい」

 EDOを勝たせてのクラブごとの昇格であれ、個人昇格であれ、現在より上のカテゴリーでのプレーを志し、日々研鑽を積んでいる。その高い要求値が結果を生み、チームにとって必要な最後のピースである得点源になりつつある。

 チームはN.に敗れた試合も含めて3連敗を喫したが、その後、この東蹴戦まで5連勝。関東大会での戦いも視野に入ってきた。

「ひとつつまずくと若さが出た。しかし和田監督中心にチーム全体でミーティングをするなどして立て直したので、ここからはたとえ崩れても大丈夫なチームだと思う。とはいえ、まだまだこの状況だと、関東大会を勝ち切る力はないと思っている。毎日毎日の練習をもっと1人ひとりこだわって、質を求めてやっていく必要がある」

 向上心のある瀬戸の献身が光っての勝利。強敵の東蹴を下したEDOの視界に関東での戦いが入ってきた。
【後藤勝】

東京都社会人サッカーリーグ1部

PR

PR

PAGE TOP

PR


TOP

PAGE TOP