東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:FW加瀬澤の活躍で慶應が無敗同士の一戦を制した。

東京都リーグニュース

慶應が東京ベイ破る 開幕5連勝

写真:FW加瀬澤の活躍で慶應が無敗同士の一戦を制した。

【東京2部3B】慶應BRB 3-0 東京ベイFC

この日に焦点 狙い通りの90分 3-0完勝

 無敗同士の一戦とはいえ、去年の上位チームを次々と破って開幕5連勝で勢いに乗る新生・東京ベイに対し、慶應は去年の下位チーム、昇格チームを相手に辛うじて開幕4連勝。エンジンの回転数が急激に上がるであろうこの日の試合展開に慶應はのまれず戦えるのか、個の力がまばゆい東京ベイに対抗できるのか、そんな不安もあったが杞憂に終わった。

 「この試合の重要さ、意思統一は1ヶ月くらい前からやってきた。今日の試合のために配置も変えたし、その練習もやってきた」(田村監督)という慶應は、ゲームの入りから実に冷静だった。球際の強さを見せてボールを奪い、奪回に来る相手はショートパスでいなし、背後の空いたスペースを簡単に突いてどんどん前に飛び出していく。ビルドアップに参加するGK宮原のキックも冷静で反撃の1本目のパスとなるなど、むしろいつもと違う展開に面食らったのは東京ベイのほう。

 前半の慶應の2ゴールは、監督や選手が語った狙い通りの形から。「今日は守備から入って相手のミスを突いてカウンター」(監督)、「相手の両脇は結構あく」(増田)、「ボールを横に動かして広げて、最後に中で仕留める」(加瀬澤)。9分の先制点のシーンは中央でショートパスを刻んだあとに主将の増田が左サイドに大きく展開。左奥で溝渕が放り込んだクロスを10番のFW加瀬澤が右足で仕留めた。22分の追加点はカウンターから。右サイドで近藤が起点を作り、そこから流れるように左サイドまで展開し、スペースと時間をたっぷりもらった端山が狙いを定めて左足で正確にクロス。それをまたしても加瀬澤が頭で押し込んだ。

 2点リードの後半は押し込まれる時間が続いたが、それも監督から言わせると戦術の一部。「0-0の気持ちで後半に入り直すよりも、前半と戦い方を変えず、守ってカウンターでいこうと」。個に頼りがちな東京ベイの攻撃は、ひとつひとつが強烈でも、チームとしてのアイデアや工夫を欠き、やることはすべて想定内の範囲。FW加部に当ててくるボール、外を使って中に入れるクロス、いずれもCB3枚と中盤の選手が最後はつぶしにかかって、自由を与えなかった。

 とどめはロスタイムに主将の増田がカウンターで勝利を決定づける3点目をダメ押し。「体力的にもまったく問題がなかったし、前に出ていく自分の強みを出せた。準備してきたことを出せたことが勝因だし、特にうちのCB3枚が負けなかったことが大きかった」と主将は充実感に浸った。

 これで慶應は開幕5連勝で、初黒星を喫した東京ベイは5勝1敗で自力優勝の可能性が消滅。とはいえリーグは中盤戦に差し掛かったばかりで、両者を含めた2部3ブロックの優勝争いはまだまだこれから。

加瀬澤が2得点 開幕5戦連発

東京都社会人サッカーリーグ2部

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