写真：今季限りでの退任が決まっているSHIBUYAの戸田HC。

　悲願の関東リーグ2部昇格を果たせず、試合後の戸田HCは無念さをにじませたままだった。来シーズンからJ3リーグSC相模原の監督に就任することが決まっている。昇格を置き土産に別れを告げたいところだったが、そうはならなかった。

「（選手たちには）『勝たせられなくて申し訳ない』と言いました。関わった理由は上（関東2部）につれていくことなので、基本的には」。

　一発勝負の大会でも、残り時間が少なくなっても、ここまで磨いてきたサッカーで勝つことにこだわった。もちろん、急にパワープレーに転じたところで長いボールが相手に渡ってしまうだけという計算もある。得点の確率を高めるためにもボールを動かし、自分たちが動き、相手を引き出して背後を衝こうと攻撃を続けたが、その努力は実らなかった。

「まあ、簡単じゃないですよね。あとは最後パワープレーをするかどうかですけど、選手たちを信じるというか、急にパワープレーをしても点が獲れるとは思わないですし。でも、それも含めて自分の判断なので。勝たせてあげられなかったので申し訳ないという話はしました」。

　それでも選手個々においては「成長した」と戸田HCはこの一年を振り返った。来シーズンは厚みを増した戦力で、新しい指揮官のもと、再び上のカテゴリーをめざす。
（後藤勝）

◇ゲームハイライト
・【動画】SHIBUYA vs 境トリニタス

大会日程・結果／トーナメント表

• 第56回関東社会人サッカー大会