沖縄、積極姿勢も2戦連続ドロー 最終戦に望み
写真:終盤にDF岡根のヘッドが枠を外れて悔しがる沖縄。
【決勝R】沖縄 0-0 栃木
第1戦では流動的にポジションを変えてくる浦安を相手に5-4-1でしっかり守る形となった沖縄。この経験が栃木戦に向けたレッスンとなった。栃木は4バックと3バックを併用する可変システム。この日は相手が使うスペースを潰すため、初戦の浦安戦のように引いて構えるのではなく前からプレッシャーをかける積極的な戦い方へとシフトした。
「(栃木は)サイドバックの選手が動き、それによって周りの選手のポジショニングが変わってくる。でも引かなくてもプレスをかけてはめられるし、何より第1戦のようなプレーをしていたら奪う位置が低くなり、ゴールまでの距離が遠くなって点を獲れない」(髙原監督)
この試合が二日目であることもさいわいした。相手の栃木・今矢監督は「自分たちの動きが重く、相手にとって脅威となるポジションまで数回しか行けなかった」と話し、中一日で疲労が残る栃木は運動量と速さと精度が低下し、沖縄の守備網を越すことが出来なかった。
5-4-1ではなく3-4-2-1でボールを動かす時間帯が第1戦よりも増えた沖縄は、ワンタッチでテンポよくパスをつなぎ栃木の背後を狙っていく。だが栃木も粘り強く守り、スコアレスのまま試合は終盤まで進んだ。
髙原監督は82分に途中出場。自らを選手としてピッチに送り込んだ。ただこの目的はチームのバランスをとるため。リスクを負って点を獲りに行くには危険な時間帯で、最後は最低でも勝ち点1を挙げ、最終戦に昇格の可能性を残す選択をした。
「チャンスはあったのでひとつ決めておけば違ったが、仕方ないです。やることは変わらない。次に向けてしっかり準備したい」。
クラブの歴史を塗り替えるまであと3ポイント。二日目を終わって勝ち点2の3位ながら、複数得点で最終戦に勝利すれば高確率でJFL昇格が叶うという王手をかけた。
(後藤勝)