浦安は決勝R初勝利 監督「肩が凝った」
写真:浦安は刈谷に勝利し、勝ち点4で最終戦へ。
【決勝R】浦安 1-0 刈谷
二日目、刈谷を相手に決勝ラウンド初勝利を挙げた浦安。試合後の都並監督はどっと安堵が押し寄せた様子で、開口一番「肩が凝りました」と冗談めかして会見を始めた。「初戦も決めきれず今日も決めきれず、そのまま終わりそうな雰囲気があって、肩が張ってきましたが、あのゴールで楽になりました」。
86分、キャプテンの橋本に代わって入った上松が最後に勝負を決めた。相手陣内に押し込んだ状態で左からのクロスに対しゴール前で味方が潰れると、中盤から進出してきた上松が余りフリーの状態。とどめを刺すように蹴り込んだ。都並監督は「最後は得点能力のあるベテラン(上松)が結果を出してくれたのが勝ち点3を獲れた大きなポイント」と、背番号14を激賞した。
後半は先発の平均年齢が23.9歳と若く勢いがあり積極的な刈谷に苦しむ場面もあった。刈谷・村田監督が「財政的にも厳しいものがあり経験不足は響いたと思います。経験すればいいチーム、いい選手になっていく」というその筆頭格は、都並監督も警戒していた26番の高速アタッカー藤原だ。1次ラウンド第2戦で劇的な決勝点を挙げたマルヤス岡崎から期限付き移籍の24歳だが、65分から登場した。その藤原を含むスピードと中盤のパス能力を警戒するべく、都並監督は現在開催中のワールドカップをさっそく喩えに出し、選手たちに注意を促したという。
「スペイン対コスタリカの真ん中の突破みたいなことしてくるぞ。という言い方をして注意喚起をしました。そこに少し意識を変えさせてなんとかしのげたという印象です」。
刈谷の攻勢に対してはセカンドボールを拾える選手を増やして徐々に盛り返すなど、細かい工夫も怠らなかった。闘志あふれるチャレンジャーの刈谷をいなした試合巧者の浦安が、最終日にJFL昇格の可能性を残した。
(後藤勝)