三菱UFJようやく逃げ切り成功 2勝目 自主性芽生える
三菱UFJは前半にMF水町が2点目のゴールを決めた。
◇東京1部:東京UPlus 1-2 三菱UFJ
リードしていても勝ち切れない、逃げ切れない。今季の三菱UFJに付きまとっていた言葉をようやく払拭できたような勝利だった。剱持監督は「自信になる。最後まで危ない展開だったがよく頑張った」と選手の踏ん張りをたたえた。
前半、風間と中谷を2トップにいい入りを見せた三菱は、17分にエリア外左で得たFKを上田がドライブをかけて直接ねじ込んで先制。前半の終わりにはCKの流れから、大矢のパスを受けた水町がわずかな隙間を突いて蹴り込み2-0。前半をいいペースで折り返した。ただ、2点をリードしてからの三菱は、後半急速にギアを上げてきた東京UPlusの反撃に案の定、受け身にまわった。
ずるずると最終ラインが下がり、開始5分には自陣エリア付近でDF西山が丁寧につなごうとしたショートパスを奪われ、そこから久保にファインゴールを蹴り込まれて早くも1点差。勝ちきれない今季のゲームと何ら変わらぬ展開へと陥った。防戦一方、今日こそ何かを変える必要があったのでは。ただ、主将・池西の答えは「いつも通りで大丈夫。今日はそんな気がした」。
確かにDFのミス絡みで1点こそ失ったものの、前半からエリア付近まで押しこまれながらも決定的な場面は作らせなかった。池西が「相手の優太郎(FW砂川)が出場停止だったのは大きかった」という通りで、代わって出場したFW小田、それに久保、森田と相手のアタッカーはいずれも165、6センチの小柄。中央に居座る186センチのFW木村へ入るボールをCB萩間、渋谷がしっかりと対応すれば、あとはあえて引きながらエリア手前で相手をドリブルで踊らせるだけで事足りた。
終盤は再三ゴール前にクロスを入れられたが、一つ二つと跳ね返すうちにCB萩間は「競り合いは自信があるし楽しかった」と苦境さえも楽しんで乗り切った。これでようやく2勝目。接戦を制しての勝利は今季9戦目にして初。もしも相手に得点源の砂川がいたら、そんなタラレバはあるが、そんなことより萩間は「南葛に敗れて以降平日の過ごし方をみんなで変えて走るようにしてきた。それが最後まで走れて、最後に一歩足を出せたのだと思う」と勝利の本当の要因はゲームの外にあったと語る。主将の池西も「大事なのは次だが、この勝利でまた平日のトレーニングを頑張れる」。剱持監督も「ここにきてようやく選手たちに自主性が芽生えてきた」と、単なる1勝以上の価値をつかんだ様子だった。
東京都社会人サッカーリーグ1部
- 東京UPlus 1-2 三菱UFJ
【得点者】
17分 上田 聖人(三菱UFJ)
44分 水町 政哉(三菱UFJ)
49分 久保 優斗(東京UPlus)
東京都社会人サッカーリーグ1部
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