エリースは日大に2-3惜敗 最後に失点
写真:終了間際に失点し、ピッチに倒れ込むエリースのGK大畑ら。
天皇杯東京予選エリース東京 2-3 日本大学
2010年以来の東京都サッカートーナメント出場を果たした社会人代表のエリースは、関東大学1部の日本大学(学生代表)と対戦し、2-3で敗れた。序盤にPKで失点すると、15分には松岡ジョナタンが同点ゴールを決めたが、18分に再び失点。1-2で迎えた後半は64分に濱口草太のゴールで追いついたが、以降はチャンスを決められず、試合終了間際の追加タイムに3点目を奪われて決勝進出を逃した。
ゲーム掌握も前半の失点響く
激しく打ち合った末の2-3の敗戦というより、90分の大半はエリースがボールを持ってゲームを支配。自らがボールを持つことで大学生の高い技術や運動量、スプリントといった脅威を表に出させないポジショナルフットボールを存分に展開し、「完全に僕らのペースで試合を運んでいた。(同点の)2点目を奪った時点で勝ちきりたかったというのが正直なところ」というエリース・山口監督の言葉は負け惜しみには聞こえなかった。
にもかかわらず勝てなかったのは、やはり前半の安易な2失点が響いたからだろう。開始6分、自陣ゴール前で大きくクリアすべきところで中途半端にボールを持ち出し、失い、ハンドでPK献上。すぐに10番松岡の右足がうなって1-1の同点に追いついたが、18分にはまた失点。相手が睨みを効かせてペナルティエリアを包囲している中で、足下でつなぐビルドアップをGK大畑らでスタートしたが、あっけなくボールを失って日大の熊倉にこの日2点目のゴールを強烈に決められた。
「東京23、クリアソン、VONDSと対戦し、相手のプレスを回避できずに流れを持っていかれる試合が続いていた。今日はそこを改善しようと入ったが、前半は課題が色濃く出て、ちょっと怖がっている印象だった」と監督。
「後半はしっかり修正し、プレス回避もミスなくできた」(監督)というがそれもあとの祭り。
実際、後半は一方的にボールを持って攻め続け、64分には左サイドを崩して最後は濱口がダイレクトで押し込み同点。以降も日大は選手交代しようがペースを引き戻せなかった。だが87分、ゴール前の決定的なシーンで篠原のヘディングがバーの上に外れていくと、延長戦突入と思われた追加タイム3分、カウンターから最後はクロスを押し込まれて痛恨の幕切れ。内容よりも結果がすべてのトーナメント戦で勝ちきれなかった。
振り返れば、安易な失点もあったが、前半の途中に神田、松岡、また神田と小気味良いパスワークからビッグチャンスをことごとく逃した攻撃面でのツケも響いた試合だった。それでも監督は「最後の最後まで僕らが主導権を握って試合に臨めた。相手の何かが上回っていたというより、僕らが最後にアクセルを踏み切れなかったところ。課題は認識しつつもポジティブなゲームだった」。
開幕2連敗中のリーグ戦に向けて確かな手応えを口にし、大会をあとにした。
ゲームハイライト
・横河武蔵野FC 3-1 早稲田大学
・エリース東京 2-3 日本大学
大会日程・トーナメント表
◇日程・チケット情報など
・第29回東京都サッカートーナメント 開催情報
東京都サッカー協会