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写真:クリアソンは終盤にMF中山が2点目を奪い試合を決めた。

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クリアソン 北嶋新監督で初勝利

写真:クリアソンは終盤にMF中山が2点目を奪い試合を決めた。

JFLクリアソン新宿 2-0 栃木シティ

耐えながら栃木の穴、カウンターで突く

 前半、栃木のハイプレス、アタッキングフットボールに一方的に苦しめられた印象が強かったクリアソン。前線から佐野や池谷がプレスをかけたところで、GKも含めた華麗なビルドアップにかわされ、あっという間に自陣に侵入されて連続攻撃を浴びた。それでも本当の決定的なシーンを作られたかというとそうでもない。むしろ攻撃の手数は少なくとも池谷のヘッドがバーにあたるなどその機会を1、2回作ったのはクリアソンの方。

 前半のスコアは0-0。両者それなりに手応えを感じてロッカールームに引き上げたはず。栃木からすればあとはどうやってゴールをこじ開けるか。クリアソンはこのまま辛抱を続けてワンチャンスを狙うのか。

 ハーフタイム、北嶋監督は選手たちに戦い方に変化をつける提案もしたそう。だが、返ってきたのは「このままでいこう」という選手たちの回答。だったら、ということで点を取るためのアイデアを監督はひとつ伝えた。ポイントは「(チャンスの時に)自分たちが取りたいスペースは相手陣地の真ん中。そこを取るための配置、侵入の仕方を整理した」

 栃木の前へ前へと突き進む連続攻撃の裏には意外にもスペースが空いているのと、ハイプレスという食いつきの激しさがある。そこを糸口に59分、まずはボランチの石井がカウンターを機に相手の敵陣中央へ飛び出した。左ハーフの澤井からボールを引き出すと相手の懐をえぐるように中央をドリブルで仕掛け、そのままミドルシュートで仕留めた。

 1点を奪うとそこから栃木の猛反撃に火がついたが、一方で耐えれば耐えるほどクリアソンの裏を取る追加点の期待も膨らんでいく。86分、またしてもカウンターから、またしても中央を駆け上がるボランチが決めた。左から放り込んだ竹内のクロスがゴール前にこぼれると、赤井が懸命につないだボールを後方から駆けつけた中山が蹴り入れて2-0。勝利を決定づけた。

【写真】最後まで奮闘し、試合後に笑顔を見せるDF米原。

 90分を通して攻め続けたのは間違いなく栃木。相手の逸機に救われたのも一度や二度ではない。だが、見栄え悪くとも足をつろうとも「魂をこめて守りきった。カウンターで仕留めた」という北嶋監督の言葉がこの日の事実で結果。終わってみれば「ストーリーがあって起承転結があった。そんなゲームだった」と新監督は90分を回想し、苦難の末にようやくつかんだ初勝利の味を噛み締めていた。

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